今回製作した量産タイプNO2カーボンモノコック車椅子をご紹介します。
レーシングカーなどの軽量パーツを作る技術を応用して、モノコックタイプの車椅子を製作しました。
車椅子の業者の方々プロトタイプに見ていただき、アドバイス等を貰い、金属部分、レジン、寸法などを見直した結果、メインフレームだけの重量は1.7kg〜1.8kgで製作できることがわかりました。
No1のプロトタイプでは、ステップがAL(アルミ)+カーボンパイプでしたが、メインフレーム同様、カーボン、ハニカム等を使用したサンドイッチ構造にしました。
No2プロトタイプは販売前提として製作しました。主要構成をご紹介します。
3Kカーボン+ノーメックスハニカム(6mm)+3Kカーボンという構成です。部分的により1プライ〜6プライの構成になっています。メインフレームはワンピースで製作できるようにデザインしました。
モノコック車椅子の座面は、クッション使用しなくても体にフィットするように何度も修正を加えてこの形状にいきつきました。座面の幅は、25㎜違いで2タイプ用意しました。サイドプロテクターも2タイプあり4通りの選択ができるようにしました。
サイドプロテクターはCK(カーボンケブラー)+ハニカム3㎜+CKで積層しています。
キャスター及びホイール(前輪)をAL(アルミ)からカーボンに変更しました。金属を使わないためにこのようなコーンディスクタイプになりました。 この形状により接着面積が広く取れたため軽く強度のある製品ができました。試作で違うタイプを金属型で5個ほど製作しましたが、コーンディスクタイプが結果的に一番効率よくできました。
メインホイールやタイヤなどはメーカーにより重量差がありますので、組み合わせ次第になります。
車椅子はいろいろなパーツの組み合わせで構成されていますが、それに伴い全体重量に差ができます。車椅子を使用している方のご意見として、少しでも軽い方がいいという意見を頂きました。
当社はカーボンコンポジットを専門でおこなっているためこれからも少しでも軽くしていきたいと思っています。金属部分のベアリングをセラミックに変えたりなど細かい部分も煮詰めていきたいと思っておりますが、軽くしていく中でコストの面など問題もあります。ですが目標としては、全体重量を3.5〜3.8kgにしたいと思っています。
ご意見などがありましたらご参考にさせていただきますのでいつでもご連絡ください。